他社倉庫からの物流移管を、出荷を止めずに進める手順
移管でいちばん怖いのは「出荷が止まる日」ができること
物流の委託先を変えるとき、コストや品質の比較には時間をかけても、切り替えの段取りは後回しになりがちです。ですが実際にトラブルになるのは、条件の詰めではなく移管当日です。在庫がまだ旧倉庫にあるのに受注は新倉庫に流れている、システムのマスタが揃っていない、送り状の設定が間に合わない——どれも「出荷できない1日」を作ります。
逆に言えば、順番さえ間違えなければ、出荷を止めずに切り替えることはできます。
1. 現状を数字で棚卸しする
最初にやるのは、いまの物量を数字にすることです。月間の出荷件数、1件あたりの平均行数、SKU数、在庫量(パレット数またはケース数)、繁忙期と閑散期の差、当日出荷の締め時間。この6つが揃っていないと、見積もりも移管計画も精度が出ません。
旧倉庫からもらえない場合は、受注システムや配送会社の実績データから逆算できます。
2. 商品と作業の「例外」を洗い出す
通常の出荷より重要なのが例外処理です。ギフト包装、同梱物、指定伝票、納品書の同梱、検品の指示、返品の受け入れ、不良品の扱い。これらは旧倉庫では暗黙のルールになっていることが多く、引き継ぎ漏れがそのままクレームになります。
一覧にして、新倉庫側と1件ずつ潰しておきます。
3. システムの接続を先に済ませる
在庫を動かす前に、受注データの連携を通しておきます。CSVの受け渡しでも、APIでも、まずは実データでテストを流す。項目のズレ、文字コード、住所の分割、複数配送先の扱い——ここで出る問題は、在庫が動いてから直すと出荷が止まります。
当社では入荷予定の取り込みから出荷指示まで自社開発のWMSで一貫して管理しているため、お客様のファイル形式に合わせた取り込み設定を先に作ってからテストできます。
4. 少量でテスト出荷する
いきなり全量を移さず、一部のSKUだけ新倉庫に入れて実際に出荷します。梱包の仕上がり、送り状、納品書、リードタイム、問い合わせの流れまでを一度通す。ここで気づくことが必ずあります。
5. 在庫移送は「閑散期の週明け」に寄せる
在庫を動かす日は、出荷が最も少ないタイミングを選びます。多くのEC事業者では月末月初と週明け直後を外した平日、季節では繁忙期の谷。移送に何日かかるかはパレット数と車両数で決まるので、逆算して日程を置きます。
6. 旧倉庫と並行させる期間を作る
一斉に切り替えず、一定期間は両方から出荷できる状態にしておきます。動きの速いSKUを先に新倉庫へ、動きの遅いものを後から。並行期間があれば、何か起きても出荷は止まりません。保管料が二重にかかりますが、出荷が止まる損失より安く済みます。
移管にかかる期間の目安
ヒアリングから本稼働まで、通常は1〜2か月です。SKU数が多い、システム連携が複雑、繁忙期を避ける必要がある——といった事情があればもう少しかかります。
当社では、他社倉庫からの移管を出荷を止めない段取りでお引き受けしています。いまの物量が分かる資料をお持ちいただければ、その場で進め方をご相談できます。倉庫見学も随時受け付けています。
お取引開始までの全体の流れはお取引開始までの流れに、ご相談はお問い合わせからどうぞ。